神戸市は16日、市内の医療機関を受診した20代女性が、エムポックス(サル痘)の「クレード1b」に感染していたと発表した。この型のウイルスは国内初確認という。女性はアフリカへの渡航歴があり、発疹や水疱、発熱などの症状があったが、軽症で快方に向かっている。市保健所は「調査の結果、感染が広がる恐れはないと判断している」とする。
市保健所によると、2022年からクレード2が世界的に流行。さらに主にアフリカで感染が広がったクレード1aに対し、23年以降に世界で拡大したのがクレード1bと位置付けられる。当初は重症化しやすいとされたが、現在は致死率などに大きな差異はないという。
女性はアフリカで感染した可能性が高いという。
エムポックスはウイルスが原因となる感染症。感染者の体液・血液との接触や、近距離での対面で長時間飛沫にさらされることなどで感染する。22年から世界的に流行し、日本でも9月12日時点で254人が確認されている。