9月1日に解禁された日本海の沖合底引き網漁やベニズワイガニ漁で、各漁船は船員の熱中症対策に力を入れている。近年の気温上昇で海上でも熱中症リスクが高まり、陸に運ぶまで時間がかかる沖合で倒れると命の危険に関わるためだ。10月半ばまで気は抜けず、現場の漁師からは「9月の操業が厳しくなっている」という声も聞かれる。(長谷部崇)
関西では兵庫県香美町の香住漁港だけで水揚げされるベニズワイガニ。餌入りのかごを水深千メートル前後に沈める「カニかご漁」で大型船1隻と小型船8隻が9月~翌年5月に操業する。帰港まで半日程度かかる小型船は3、4年前から暑さの厳しい日中を避け、夜間に操業するよう取り決めている。