日本海のベニズワイガニ漁が解禁され、近畿地方で唯一水揚げされる兵庫県香美町の香住漁港西港で4日朝、初競りがあった。競り場には鮮やかな紅色のカニが並び、シーズンの到来に漁師町が活気づいた。
餌入りのかごを水深千メートル前後に沈める「カニかご漁」で、大型船1隻と小型船8隻が来年5月まで操業する。漁場の近さや低温管理による鮮度が自慢で「香住ガニ」としてブランド化し、町のふるさと納税返礼品で1番人気を譲らない。
この日は小型8隻が香住沖60~100キロで水揚げした19トンを午前6時から競りにかけ、1443万円を売り上げた。県ベニガニ協会の福本好孝会長(63)は「鮮度は抜群。甘くてジューシーな身をぜひ食べに来て」と話した。
香住では、旅館や民宿約100軒がコース料理などで香住ガニを堪能できる宿泊プランを提供する。20日には「香住ガニまつり」が香住漁港西港である。
香美町香住観光協会TEL0796・36・1234
(長谷部崇)