筋ジストロフィーのため22歳で亡くなった息子の生涯をエッセーにまとめた太期郁子さん=神戸市内
筋ジストロフィーのため22歳で亡くなった息子の生涯をエッセーにまとめた太期郁子さん=神戸市内

 全身の筋力が衰える難病「筋ジストロフィー」と闘いながら大学に進学し、電動車いすサッカーや旅行など仲間に囲まれて22年の生涯を走り抜けた男性がいた。恐怖や絶望と隣り合わせで「僕には何もない」と大泣きしたこともあった。それでも「みんなとつながることが宝物」とノートに記した。その姿をエッセーにした母は、「一生懸命生きていれば、なんとかなる。どこかで誰かが助けてくれるから」と訴える。(広畑千春)