普段はいすの上で使えるクッション。広げるとライフジャケットになる=神戸市中央区伊藤町、モンベル神戸三宮店
普段はいすの上で使えるクッション。広げるとライフジャケットになる=神戸市中央区伊藤町、モンベル神戸三宮店

 災害は突然やってくる。ましてや地震や風水害の頻発する災害大国の日本。南海トラフ巨大地震などに対する意識が高まる中、平時から使える防災用品が注目を集めている。

 阪神・淡路大震災の発生直後、アウトドア用品大手のモンベル(大阪市)は、全壊を逃れた神戸市灘区の直営店を拠点に、被災者らに寝袋約2千個、テント約500張を提供した。

 同社が東日本大震災の大津波を教訓に開発したのが「浮くっしょん」。普段はクッションとして使い、有事にはライフジャケット(救命具)として利用する。

 二つ折りのクッションを広げて中央の穴に頭を入れ、4本のベルトで体を固定する。浮力を確保するため、主な素材には発泡加工を施した丈夫なゴムを用いた。津波に巻き込まれたら体をあおむけにして浮かせて使う。

 一昨年秋から南海トラフの被害が想定される市町を中心に、浮くっしょん約4700着を子どもたちに寄贈。「普段から使って水に浮く練習を」と備えの大切さを呼びかける。(笠原次郎)