震災後プレハブで営業を続けていたが、現在の建物を再建して20年を迎えた=神戸市東灘区森南町1、湯あそびひろば森温泉
震災後プレハブで営業を続けていたが、現在の建物を再建して20年を迎えた=神戸市東灘区森南町1、湯あそびひろば森温泉

 兵庫県の銭湯が物価高に苦しんでいる。燃料費が急騰し、県は入浴料金上限額を過去最大の上げ幅で引き上げ、全国2番目の高さとなった。今後も物価高の収束が見通せない上、値上げによる客離れ、店主の高齢化、老朽設備の修繕費など懸念や課題は積み上がるばかり。それでも阪神・淡路大震災を経験した店主は「兵庫の銭湯文化の原点は震災」として、銭湯が提供する「ぬくもり」を守り続けようとしている。

■客離れ懸念、かさむ修繕費

 「入浴料金改定のお願い」。森温泉(神戸市東灘区)に1月、値上げの張り紙が掲示されていた。県が一般公衆浴場(銭湯)の入浴料金上限額を80円引き上げ、大人570円になったことを知らせる内容だった。