福井県立恐竜博物館で展示される「丹波竜」ことタンバティタニスの全身復元骨格=たんば恐竜博物館(2025年7月撮影)
福井県立恐竜博物館で展示される「丹波竜」ことタンバティタニスの全身復元骨格=たんば恐竜博物館(2025年7月撮影)

 丹波市内の地層から化石が発見されて今年で20年の節目となる「丹波竜」が、「世界三大恐竜博物館」として知られる福井県立恐竜博物館(福井県勝山市)で初めて展示される。7月10日~11月3日に開かれる特別展で主役の一つに抜てきされた。企画内容の変更で声がかかったといい、発見20周年でのひのき舞台に、地元関係者らは歓喜している。(秋山亮太)

 丹波竜は、正式名称「タンバティタニス・アミキティアエ」。2006年、丹波市山南町の篠山層群で地元の男性2人が化石を発見し、新属新種で国内最大級の植物食恐竜と分かった。普段は、全身復元骨格がたんば恐竜博物館(丹波市山南町谷川)に展示されている。

 福井での展示は福井県立恐竜博物館側が依頼した。同館によると、当初は別のテーマで海外から化石や資料を借用する展示を検討したが、国際情勢などで調整が難しい上、専門性を前面に出した企画を仕掛けたい考えもあったため再考。同館で専門の研究員がいる「竜脚類」を軸に企画を組み立てたという。

 丹波竜は「国内で発見された竜脚類化石の中でも保存状態が圧倒的に良い」と同館。さらに「さまざまな体の部位が残っていることから外せない存在」だといい、特別展「竜脚類-大地を揺るがした地上最大の生き物」を構成する柱の一つに据えることにした。

 丹波竜が兵庫県外で展示されるのは、昨年の熊本県に続き2回目。同館から、福井で発見された新種恐竜の全身骨格などが代わりにたんば恐竜博物館へやってくる交換展示になる。

 思わぬ形で、日本を代表する博物館で紹介されることになった丹波竜。たんば恐竜博物館の担当者は「福井は年間130万人近くが訪れる施設で、まさにひのき舞台。発見20周年という絶好のタイミングで多くの人に知ってもらえる」と喜ぶ。林時彦丹波市長は「丹波竜の遠征は寂しくもあるが、希少な資料を福井でも多くの人に楽しんでもらい、今後、福井から丹波にも会いに来てもらえたらうれしい」と話している。

■フクイサウルスの全身骨格などを代わりに丹波で展示

 丹波竜の全身復元骨格はたんば恐竜博物館から離れるが、同館では、福井県で発見された6種類の新種恐竜の全身骨格レプリカなどが代わりに展示される。6月13日~12月13日まで「丹波と福井の恐竜たち」と題し、フクイサウルスの全身骨格やフクイティタンの産状化石といったレプリカが見られる予定。丹波竜を含む篠山層群で見つかった3種類と合わせ、新種恐竜9種類が一堂に会する。日本で見つかった13種類のうち九つが見られるのは国内でも初めてだという。