■電線や電車との接触増、「野生復帰グランドデザイン」見直しへ
県立コウノトリの郷公園(豊岡市祥雲寺)は、2023年の繁殖シーズン(23年2~8月)に繁殖地が全国で昨季より3県増え、計12府県に拡大したと発表した。今年8月末時点の野外コウノトリの数が383羽になったことも公表。数の増加に伴って電線や電車との接触による事故も目立ってきており、同公園は23年度内をめどに、野生復帰事業の指針とする「グランドデザイン」を見直す方針を明らかにした。(阿部江利)
同公園によると、今季は全国で49ペアが繁殖に成功し、昨季より6ペア増加。香川、広島、茨城の3県に繁殖地が広がり、昨季より24羽多い104羽が巣立った。県内では、稲美町で初めて1ペアが繁殖に成功。合計21ペアが繁殖し、このうち但馬地域は19ペアを占めたという。