激辛唐辛子を使った「鬼辛カレーパン」=西紀サービスエリア下り線
激辛唐辛子を使った「鬼辛カレーパン」=西紀サービスエリア下り線

 ドライブの眠気も、夏の暑さも激辛グルメで吹き飛ばせ-。舞鶴若狭自動車道の西紀サービスエリア(SA)上下線(兵庫県丹波篠山市)と、新名神高速道路の宝塚北SA(同県宝塚市玉瀬)で、激辛企画「めがパチ」が開催中だ。辛さを大増強した二つの期間限定メニューを用意。眠気覚ましや旅の思い出に、ドライバーらの挑戦を歓迎している。(秋山亮太)

 家族やグループでの旅行が増える夏休みシーズンに合わせて企画した。長距離移動や慣れない運転に疲れは付きもの。ときに眠気で重くなるまぶたを、「目がパチっとさえる」ような刺激的な料理ではね上げてもらい、安全運転の意識を高めてもらう狙いという。

 西紀SA上下線では「鬼辛カレーパン」(税込み300円)を販売。見た目はシンプルでおとなしめだが、侮るべからず。ベースのビーフカレーがすでに大辛。そこにとてつもない辛さで知られる唐辛子の「キャロライナリーパー」「ハバネロ」を加えた。

 開発担当者らによれば「(ベースの)5倍の辛さ」で、食べた瞬間に刺激が脳天を直撃するという。同SA上り線の神戸渉支配人が「眠気覚ましとして辛さは残したかった」と話すように、先制パンチの後もしばらくひりひりが後を引く。目をイメージしたトッピングのゆで卵がいつも以上にまろやかに感じるほどだ。

 ただ「あくまでグルメなので、1個を食べきれるラインに抑えた」と神戸支配人。苦手な人もいるため「18歳以上推奨」などと注意を促しているが、辛みの引き際にカレーのうま味やこくが感じられるバランスを追究したという。

 一方で宝塚北SAでは「お宝揚げ with ひかぴんく七味」(税込み千円)を用意。大人の手のひら大ほどある骨付きの鶏肉を揚げた人気商品の激辛バージョンで、キャロライナリーパーを使った七味をまぶした。

 かぶりつくとジューシーな肉汁とともに七味のスパイシーな香りが鼻を抜ける。カレーパンと比べると辛みはマイルドだが、自信のある辛党には七味を多めにかける「マシマシ」の要望にも応じるという。

 「素敵な旅の記憶に、激辛のひりひり感も刻んでもらえたら」と神戸支配人。だが、楽しい思い出にするには安全が第一。「激辛で飛ばせない疲れや眠気があるときはSAでゆっくり休んで」と呼びかけている。

 8月31日まで開催。カレーパンは、西紀SA下り線ベーカリーコーナー(午前7時~午後7時)と上り線(24時間営業、売り切れ次第終了)で。お宝揚げは宝塚北SAテイクアウトコーナー(午前9時~午後6時)で購入できる。