地域によって石材と形が異なる石庖丁(1高松市、2岡山市教育委員会、4東大阪市、3、5、6兵庫県立考古博物館蔵)
地域によって石材と形が異なる石庖丁(1高松市、2岡山市教育委員会、4東大阪市、3、5、6兵庫県立考古博物館蔵)

 弥生土器の形、文様、色などは地域によって異なりますが、今回は石器に注目してみましょう。弥生時代の生業を支えるさまざまな道具のうち、農耕社会に必要不可欠な磨製石器が大陸から伝来し、多く作られるようになりました。水田稲作には水路掘削や開田のための鋤(すき)、水田を耕すための鍬(くわ)が必要になります。これら木製の道具を作るために、木の伐採には太型蛤刃石斧(ふとがたはまぐりばせきふ)、加工には扁平片刃石斧(へんぺいかたばせきふ)や柱状片刃石斧(ちゅうじょうかたばせきふ)が使われました。木製の道具の製作で石器に変わって鉄器が使われ出すのは中期の後半からで、本格的に使われるようになるのは後期になってからです。