X(旧ツイッター)のロゴ(ロイター=共同)
 X(旧ツイッター)のロゴ(ロイター=共同)

 X(旧ツイッター)で誤解を招きやすい投稿に対し、ボランティアの利用者らが注釈を加えて注意喚起する「コミュニティノート」で、投稿を拡散させるリポスト(転載)が46%、賛同する「いいね」が44%減るとの研究結果を、米ワシントン大などのチームが22日までに米科学アカデミー紀要に発表した。チームは「誤情報への対策として効果的だ」と評価した。

 プロのファクトチェックは費用がかかり、迅速性や対応範囲も限られる。これに対しコミュニティノートは利用者が付加を提案し、他の利用者たちも支持すれば公開されるという一般の人々の集合知を利用した仕組み。

 研究では、2023年3~6月に書かれ、ノート付加が提案された4万78件の投稿を追跡した。利用者らに認められてノートが付いた6757件の投稿に対する反応の推移を、ノートが付かなかった残り3万3321件への反応と比較した。

 ノートが付くと、その後48時間の転載や「いいね」が4割以上減り、投稿者と直接つながっていない利用者にも情報が拡散されていく「転載の連鎖」も抑えられた。