接触した東急田園都市線の車両側面=6日午前(東急電鉄提供)
 接触した東急田園都市線の車両側面=6日午前(東急電鉄提供)

 列車側面には車両同士がこすれたような長い傷やへこんだ跡が残っていた。川崎市高津区の東急田園都市線梶が谷駅付近で東急電鉄の列車同士が衝突、回送列車が脱線した事故。沿線の駅は6日、先を急ぐ通勤客らがあふれ、生活の足となっている電車での事故に不安の声が聞かれた。

 梶が谷駅の改札前には早朝「運転再開は未定です」と書かれた案内が置かれた。近くに住み、毎日通勤で利用するという会社員渋谷英明さん(60)は「列車同士がぶつかるなんてよくある話ではないので不安だ。けが人がいなかったのは良かったが早く再開してほしい」と今後の影響を懸念していた。

 川崎市の40代の男性会社員は、駅員からしばらく電車は動かないと説明されたといい「週初めから最悪だ。出社が遅れてしまう」と焦った様子。近くに住む20代女性は「午前7時から新宿で仕事があるのにどうしよう」と、会社に連絡するため足早にその場を去った。