学業半ばで戦地や軍需工場などに動員され亡くなった若者約20万人を慰霊する「終戦80年全国戦没学徒追悼式」が21日、兵庫県南あわじ市の「若人の広場公園」で開かれた。学徒を送り出した大学の関係者ら約300人が参列。学徒の象徴としてペン先をかたどった記念塔に献花し、祈りをささげた。
若年世代を代表して追悼の辞を述べた甲南大4年佐々木麻那さんは「先輩たちの思いを次の世代へつないでいくことこそが戦争を知らない世代の使命だ」と訴えた。
日本遺族会の水落敏栄会長(82)は「若い学徒を思うと胸が締めつけられる。一人一人に夢や希望があり、家族や友人に囲まれたかけがえのない命だった」と悼んだ。