【ニューヨーク共同】国連は24日で創設80年。1945年10月に51カ国で発足した国連は193カ国まで拡大し、組織の肥大化が指摘される。国連への資金拠出トップの米国では自国第一を掲げるトランプ大統領が拠出金を大幅に削減し、国連は深刻な資金不足に直面。国連のグテレス事務総長は職員のリストラや関連機関の統廃合など組織のスリム化を進めている。
一方、国連の最高意思決定機関と言われる安全保障理事会は、常任理事国の米英仏中ロの思惑がぶつかり合い「機能不全」と批判されて久しい。現在の世界情勢に見合う構成への改革が求められているが、議論は遅々として進んでいない。
2025年の国連の当初通常予算は約37億ドル(約5600億円)。分担率上限の22%を支払う米国はトランプ政権になり、分担金の支払いがストップした。国連によると、米国の未払い金はそれまでの遅延分も含め約15億ドルに上る。
グテレス氏は組織のスリム化で難局を乗り切ると加盟国に提案した。