福島県警は11日、窃盗事件でないことが分かり被害届が取り下げられていたのにもかかわらず、関係者から携帯電話などを差し押さえる不適切な捜査があったと発表した。捜査員の間で取り下げの情報が共有されておらず、捜査が続けられていた。

 県警によると、いわき市の70代男性が1日、自宅から財布などが入ったバッグを盗まれたと、いわき中央署に被害届を出した。署が捜査を進めていた5日、男性は「別の場所に置いていた」として取り下げた。

 しかし上司への報告漏れがあり、捜査は続行。署は裁判所の令状を基に、業務で男性宅を訪れていた男性2人の携帯電話などを差し押さえた。