東京電力福島第1原発事故後、福島県などから主に関西地方に避難した79世帯221人が、国と東電に計約29億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で大阪地裁(松本展幸裁判長)は2日、東電に賠償を命じた。国への請求は棄却した。

 原発避難者訴訟は全国で約30件起こされ、2022年6月の最高裁判決が国の賠償責任を否定して以降、国への請求を退け東電だけに賠償を命じる判断が続いている。

 大阪地裁の訴訟で原告側は、原子力発電は国策として推進され、国が東電への規制で事故を防ぐ義務を怠ったと主張。東電には津波対策を先送りしたことで事故を招いた責任があるとした。その上で、不自由な避難生活を強いられ精神的苦痛を受けたなどと訴えた。