国際組織「ネーチャーポジティブ・イニシアチブ(NPI)」は13日、企業活動で失われる生態系の規模や保全の進み具合を、生態系の面積や種の絶滅リスクなど四つの要素で評価する新指標を発表した。失われた自然を回復へ転じさせる「ネーチャーポジティブ(自然再興)」実現に向けた“物差し”になると期待されている。

 新指標の要素は(1)生態系の面積(2)生態系の状態(3)種の絶滅リスク(4)種の個体数-の四つ。企業が指標に基づき開発地域の自然の状況を理解することで、自然関連のリスク管理や情報開示がしやすくなるとしている。7月に熊本市で開かれた国際イベントで原案が示されていた。

 ネーチャーポジティブを目指す取り組みが各国で進められているが、地球温暖化対策での温室効果ガス排出量のように分かりやすい測定基準がないという課題があり、2年かけて指標の最終形を取りまとめた。

 キリンホールディングスや王子ホールディングスなどの日本企業が指標の試行に参加。企業が自然に与える影響を開示する「自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)」の枠組みとも連動する。