高速船「クイーンビートル」の警報機「ビルジセンサー」。本来の設置位置から上にずらされていた(JR九州提供)
 高速船「クイーンビートル」の警報機「ビルジセンサー」。本来の設置位置から上にずらされていた(JR九州提供)

 博多港(福岡市)-韓国・釜山を結ぶ高速船の浸水を隠して運航していたJR九州子会社に対し、福岡海上保安部が強制捜査に踏み切った。約2年半前の北海道・知床沖の観光船沈没事故後、旅客船を巡る規制強化は進んだはずだったが、地域を代表する企業が組織的に規制をかいくぐる不正に手を染めた疑いが浮上し、関係者に衝撃が走った。捜査当局による実態解明は急務だ。