「神明あかふじ米・第37回兵庫県ジュニア軟式野球選手権大会」(県軟式野球連盟、神戸新聞社主催)の阪神ブロック大会決勝などの4試合が5日、浜甲子園運動公園野球場(西宮市枝川町)で開かれた。決勝では潮ブルーナイン(尼崎)が尼崎スピリットクラブ(同)を8-3で抑えて初優勝を果たした。3位の鳴尾東ビクターズ(西宮)を含む3チームが、8月2日から神戸市などで開かれる本大会に出場する。(池田大介、潮海陽香)
潮ブルーナインが盗塁や犠打など機動力を生かして点を重ね、勝利をつかんだ。6年の塩澤京太郎主将は「チームでスクイズや犠打を重ねて走者を返すことを意識した結果。県大会もみんなで協力してプレーをし、一つでも上を目指したい」と喜ぶ。
一回表に4番の早川翼選手(6年)が二塁打を放って先制した。勢いそのままの三回、相手の失策や四球で出塁を重ねて3得点すると、スタンドの保護者らも大盛り上がり。出場選手の写真を印刷した応援旗をずらりと並べ、大きな声援を送っていた。
完投した6年の吉川(きっかわ)宗佑投手を中心に守備でも堅実さを見せ、試合の主導権を譲らなかった。吉川投手は「打たせて取る投球で球数は少なく投げられた。県大会では無駄な四球を出さず完封したい」と意気込む。
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尼崎スピリットクラブは準決勝での猛攻を再現できず、潮の小技に翻弄(ほんろう)された。二回以降は守備を崩されて失点を重ねたが、五回には6年の坂本大翔選手が走者一、二塁の好機に二塁打を放ち、一矢報いた。
6年の井上結翔主将は「相手の変化球を捉えきれず凡打が続いた。課題と向き合い県大会では優勝を目指す」と誓った。
▼用海サントス 最終回に意地見せる 準決勝第1試合
用海サントス(西宮)は潮ブルーナインの堅い守りに5回まで0点に抑えられたが、最終回に3点を返す意地を見せた。
序盤から相手の思いきりの良い打撃や足を絡めた攻撃で失点を重ね、6点差で迎えた最終回裏。安打や死球で走者をためて1点を返した後、二死一、二塁の好機に6年の十川隼也(そごうしゅんや)選手が右前適時打を放ったが、3-6で及ばなかった。
6年の堀田宗佑主将は「みんなが集中して試合に臨めたが、守備のミスが多かったことが反省点。次に向けて、守備の練習をさらに頑張りたい」と話した。
▼鳴尾東ビクターズ 一回に先制するも惜敗 準決勝第2試合
鳴尾東ビクターズは一回に先制を決めるも、尼崎スピリットクラブの猛打に守備を崩されて1-3で決勝進出を逃した。
一回裏、6年の西川塁守主将が四球と盗塁で二塁まで進むと、5年の北山楓唯選手の安打に相手の失策が絡んだ隙に生還。好機をものにした北山選手は「ボールをたたき付けるイメージで打った」と振り返る。
二回以降は飛球が続いて出塁できず、相手の連続得点も許した。西川主将は「負けている試合こそ声かけを忘れずに全員で盛り上げていく」と気持ちを新たにした。
▽準決勝
潮ブルーナイン
021030│6
000003│3
用海サントス
(潮)早川、青木、早川-森田(用)勝水、堀田-堀田、賀好▽二塁打 河野2、原田(潮)
尼崎スピリットクラブ
001110│3
100000│1
鳴尾東ビクターズ
(尼)石橋、坂本-武内(鳴)西村、水谷、梶本-北山▽二塁打 坂本、江草(尼)
▽3位決定戦
鳴尾東ビクターズ
000300│3
010000│1
用海サントス
(鳴)梶本、野間-北山(用)高橋、山本-堀田▽二塁打 堀田(用)
▽決勝
潮ブルーナイン
113030│8
100020│3
尼崎スピリットクラブ
(潮)吉川-香川、森田(尼)中武、北野、中武、井上-武内▽二塁打 早川(潮)、井上、坂本、山口(尼)