使っているうちに富士山が出現する消しゴムに注目が集まっている。
最初は普通の立方体消しゴムだが、中心は星型のように白いのが特徴。四方から使っていくと次第に削れ、山頂に雪をかぶった富士山が現れる仕組みだ。
開発・発売したプラスの御手洗知佳さんに話に話を聞いた。
--開発のきっかけは?
御手洗:消しゴムを使う行為の煩わしさに着目し、「どんどん消したくなる消しゴムは作れないか?」と考え、楽しいこと(商品)に転換させよう!としたことがきっかけです。消しゴムを使うのは、大抵間違えた時。失敗の積み重ねを楽しい体験に変え、失敗も楽しんでいく、そんな文具になるよう開発しました。
きれいな雪化粧の形になるように、何度もシミュレーションを重ねたので、消すのが楽しくなるような商品が完成したと思います。
--消しながら富士山を作っていくんですね。
御手洗:“消すを楽しむ“体験を提供したいという思いがありました。富士山消しゴムを持って、失敗を恐れず、楽しくチャレンジしてほしいです。
昨年発売した「エアイン 富士山消しゴム<限定>葛飾北斎」では、まさに左右のバランスをあえて崩しながら、使うことで浮世絵が完成する商品でした。このノーマルの「富士山消しゴム」も、富士山が古今東西多くの形で描かれてきたように、ただ一つの富士山を意識しながら使ってみてもおもしろいかもしれませんね。
--今後のテーマは?
御手洗:富士山消しゴムの限定品はもちろん、フルーツ消しゴムのような“消すを楽しむ”消しゴムシリーズを展開していきます。たくさん消しゴムを使うお子さんから、文具が好きなすべての方に、消しゴムを使う時間を楽しんでいただきたいです。
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SNSでは、「上も下も使っていけば逆さ富士が作れるのでは?」「最近は消しゴム使う機会も減ってきたけどこれは欲しい」「争奪戦になりそう」などの反響が寄せられた。パソコンやスマホでのメモが増えたが、ふと思いついたことをメモするのは鉛筆と消しゴムが便利。かわいい文具を揃えて、アイデアを逃さないようにしたい。
(まいどなニュース特約・米田 ゆきほ)