ビジネスシーンでは様々なシチュエーションがあり、時には想定外の出来事に遭遇することもあるでしょう。漫画家・ろふさんが手がける『働く!くよくよ犬』(KADOKAWA)は、可愛らしい動物たちが現実社会と同じように会社で働く様子が描かれたほのぼのギャグ漫画です。以前X(旧Twitter)に課長代理「イタチ」と一般社員「ネコ」とのエピソード「忘れもの」が投稿されると、9000を超える「いいね」が寄せられています。
■忘れ物を繰り返す猫に苛立つイタチ…最後はハッピーエンド?
休憩室で一息を入れていたイタチ。すると、ネコが「忘れ物した!」と険しい表情で入ってきて、イタチが話を聞くと、スマートフォンを忘れてしまったそうです。2人で探していたところ、唐突にネコが「ポケットにありました」と報告をします。
イタチは反応に困ったものの「それはよかった!」とぎこちない笑顔で返します。そして、休憩室からネコが出て行ったかと思いきや、すぐに「忘れてた!」「この辺に大事なメモ忘れたかもしれないっす!」と言って戻ってきます。健気にイタチが探そうとしたところ、ネコはややしてから自身の頭を指差しながら「すみません メモしたのは『ココ』でした」と“爽やかな顔”で報告しました。
さすがにイラッとイタチでしたが、なんとか「頭に入ってるということですか」と返すと、ネコは「あっ!いえ!」「ココに書いたんすよね」と自身の頭部にメモを書いたと話します。
そして、「失礼しました!」と去って行くネコに対してイタチは舌打ちをしました。しかし、再び戻ってきたネコが「1番大事なの忘れてました」と言って、イタチは苛立ちながら「何でしょう!?」と返します。すると、「探してもらってありがとうございます!」と笑顔で伝えるネコ。休憩室に残されたイタチは不思議と嫌な気持ちにならないのでした。
読者からは「頭にメモしてるところで笑った」「まんざらでもなさそうなイタチも可愛い」などのコメントが出ています。そこで作者のろふさんに、同作を描いたきっかけについて話を聞きました。
■お気に入りは「ネコがいなくなったあとの『チッ』みたいな顔」
-『働く!くよくよ犬』を描き始めたきっかけを教えてください。
働く中でちょっと面白いと感じたことを、創作漫画にしたいと思ったのがきっかけです。あとは、仕事以外にも活動する場所が欲しくて始めたところもあります。
-Xに投稿された「忘れもの」の中で、特にお気に入りの場面があれば教えてください。
イタチの表情です。ネコといるときの作り笑いと、ネコがいなくなったあとの「チッ」みたいな顔が気に入ってます。
-様々なほのぼのギャグを手がけてこられていますが、こういったギャグはどのように思いついたり、考えたりしているのでしょうか?
「これって面白いかも」と思ったことをストックしておいて、そこから膨らませて漫画にすることが多いです。「忘れ物」だったら、メモを頭にしてたら面白いかも、とか、一度出ていった人がお礼を言うためだけに戻ってきたらかわいいかも、みたいなアイディアを、つなげて膨らませて…という感じです。
-読者にメッセージをお願いいたします。
もう4年続けているのですが、見てくださる方がいなければとっくにやめていたと思います。感想やいいねなど、もらった反応を養分に漫画ができています。いつもありがとうございます!!
(海川 まこと/漫画収集家)