築40年の中古住宅にあった“昭和な庭”が、1年半にわたるDIYの末、まるで別世界のような空間へ--。その驚きの変貌を記録した動画がYouTubeに投稿され、「ここまでお洒落に出来るなんて」「素敵すぎてため息出ちゃいました」と絶賛の声が寄せられています。
投稿したのは、20年以上のセルフリノベ歴を活かし、” DIYで理想のお家づくり”を発信しているakane ishiiさん(@DIY-akane24)。元々の素材を活かしつつ、オリジナリティとヴィンテージ感あふれるDIYの過程を紹介しています。
今回注目されたのは、「築40年DIY」と題したシリーズの中で投稿された庭づくりの総集編動画。荒れた庭がナチュラルで温かみのある空間へと生まれ変わる過程は、再生回数とともに感動のコメントも多く寄せられています。
「家も庭も全部手を入れるつもりでしたので、やり甲斐がありそうでわくわくしました」
中古物件としてこの家を購入した際、庭の状態は決して良好とは言えないものでしたが、DIYの視点では「素材」としての魅力があったといいます。庭に限らず、家全体を自分らしい空間へ変えていくつもりで購入したそうです。
幼い頃からインテリア雑誌を眺めるのが好きだったというakaneさんは、庭づくりにおいても同じような感覚で空間をイメージ。海外の庭や住宅の画像なども参考にしながら、頭の中で理想の構図を描いていきました。
作業の中で最も大変だったのは、アルミフェンスの撤去から木製フェンスへの交換作業だったといいます。
「野地板を乾燥させてサンダーを掛けてカットし、さらにキシラデコール(木材保護塗料)を2回塗って…とにかく枚数が多かったので根気が必要でした」
DIYは地道な作業が続き、一つの工程にも時間を要します。
そんな中、途中で思わぬトラブルも発生しました。投稿された動画【築40年DIY #72】でも紹介されています。
「フェンスが一部、強風で倒れてしまいました。元々パーゴラを作りたいと思っていたので、この機会に作ってしまおうと」
アクシデントを逆手に取り、構想していたパーゴラの製作に着手。フェンスのデザインも一新し、雑貨を飾れる仕様に変更したことで、より居心地の良い庭へとアップデートされました。
また、「なるべくお金をかけずに、でもこだわる所はこだわって」というテーマのもと、コスト管理とデザインのバランスにも工夫が詰まっています。
「木製フェンスは安価な野地板を使用し、小さいフェンスも再利用しました。ウッドデッキもコストを抑えた木材です」
反面、「譲れない」と思ったポイントには費用をかけています。ナチュラルな雰囲気を重視して選んだレンガの種類や足場板にはこだわり、空間全体の統一感を追求しました。
20年以上DIYを続ける中で、akaneさんが一貫して大切にしている「好き」の軸は、時を経たヴィンテージ家具や古道具が似合う空間づくりだといいます。
「普通の家具も手を入れてアンティーク風にリメイクして、統一感を出しています。手を加えることで温かみが生まれ、居心地の良い空間になります」
DIYの最大の魅力は、何よりも「自分の思うままに作っていけること」。制限やルールに縛られず、イメージをカタチにできる自由さが、継続のモチベーションになっているそうです。
これからDIYに挑戦したい人へ向けて、こんなアドバイスをくれました。
「まずは、今の暮らしに合った空間に整えることから始めると達成感が得られると思います。いきなり大物に挑戦するのではなく、小さな場所から始めてみてください」
たとえば、狭い空間のトイレなら家具の移動も少なく、壁や床を変える作業にも取り組みやすいとのこと。家具の取っ手をお気に入りのものに交換するだけでも、DIYの入り口としては十分だと話します。