表情豊かに落語を披露する原壱之心さん=明石市東人丸町
表情豊かに落語を披露する原壱之心さん=明石市東人丸町

 「ちちん亭ぷいぷい」の名で落語を披露する明石小学校(兵庫県明石市)3年の原壱之心(いちのしん)さん(9)が、地域の催しなどで活躍している。2年前に落語の面白さに魅了され、市内外のワークショップに参加しながら自宅で練習を重ねる原さん。豊かな表情と軽妙な語りで、観客を笑わせている。(赤松沙和)

 きっかけは、2年生の夏に参加した明石在住の落語家・桂阿か枝さんによる子ども向けワークショップ「あかし落語塾」。「落語って楽しい!」と引き込まれた。その後も、阿か枝さんや兵庫県神戸市灘区出身の落語家笑福亭智之介さんらを講師に市内外で開かれる落語のワークショップで指導を受けてきた。

 練習の成果を披露する場は、子ども食堂や高年クラブ、地域の催しなど。徐々に出演の機会を増やしており、今月15日には、人丸小学校(東人丸町)内のコミュニティ・センターでの交流イベントに招かれた。

 この日の演目は、医学用語でおならを意味する言葉を巡り、意味を知らない和尚が知ったかぶりを重ねる滑稽な騒動を描いた「転失気(てんしき)」。近隣住民ら約50人を前に、和尚や医者、小僧と登場人物によってコロコロと表情や声色を変えながら演じ、観客の心をわしづかみにした。

 観客の女性は「ハキハキとした話しぶりですばらしい。落語も面白く笑わせてもらった。将来が楽しみ」。別のコミセン職員で、今回のイベント出演を依頼した森下ひとみさんは「小さい時から知っているので、地域みんなで応援している」と話す。

 原さんは、落語の他にもさまざまな習い事に取り組んでおり、昨年は県の朗読コンクールで優勝した。落語について、「暗記はちょっと大変」とはにかみながら「地域の人が喜んでくれると、パワーになって僕も頑張れる。これからもたくさん落語を覚えたい」と意気込む。