神戸港に、国際コンテナ船の新たな基幹航路ができる。フランスの海運大手「CMA CGM」が4月から、神戸を含む日本と欧州を結ぶ定期航路を開設。5月には、アメリカ東海岸と西海岸へ向かう便もそれぞれ設ける。いずれも週1便の定期運航となる。同社は三つの航路を一気に開設し、神戸港の基幹航路数は5月時点で計7航路となる。(末永陽子)
国際競争の激化などで日本に寄港する基幹航路は減少傾向にある中、神戸港の利便性が高まると期待される。
欧州便は4月2日から神戸への寄港を始める。日本では他に名古屋と横浜にも寄り、中国の3港を経由してオランダのロッテルダムやドイツのハンブルク、イギリスのサウサンプトンを結ぶ。コンテナ7千~1万個(20フィート換算)を積むことができる船を14隻投入する。
神戸市によると、神戸港と欧州を結ぶ基幹航路では、デンマークの海運大手APモラー・マースクが2016年に撤退した。さらに、日本郵船や川崎汽船など日本の海運大手3社が設立した「オーシャン ネットワーク エクスプレス」が4月から、欧州とアジアを結ぶ便の日本寄港を取りやめる。CMAが日本から欧州へ向かう唯一の直航便となる。
5月5日に神戸への寄港を始めるCMAの米西海岸便は、ロサンゼルスやオークランドを結ぶ。同20日からの米東海岸便はノーフォークやチャールストンなどに寄港する。同社が新設する欧米3航路は、いずれも他社との共同ではなく単独運航となる。
CMAは07年に日本で事業を始め、全国13港に航路を持っている。今回の基幹航路開設は、アジアと欧州間のサービスを強化する狙いがある。
海運業界では大量の荷物を一度に運んで輸送コストを減らすため、船舶の大型化が進んできた。神戸港は大阪港とともに国の「国際コンテナ戦略港湾」に指定され、大型船に対応するターミナル整備などに力を入れている。
神戸市港湾局物流戦略課は「国際基幹航路の維持は、神戸港の魅力を高めることにつながる」と期待をかける。
【国際基幹航路】長距離の海上コンテナ輸送により、国際的な貨物輸送網を形成している航路のこと。神戸・大阪港の「阪神港」と横浜・東京港の「京浜港」は、国土交通省が「国際コンテナ戦略港湾」に指定している。両港と欧州、北米、中南米、アフリカ、オーストラリアの港を直航で結ぶ定期コンテナ航路を指す。企業の輸出入にかかる時間が短縮されるほか、経済安全保障の観点からも基幹航路の確保は重要とされる。
























