神戸市内の貴重な文化財が一堂に会する特別展「神戸の文化財3~今伝えたい、私たちの宝・街・心・技~」(神戸新聞社など主催)が22日から始まるのを前に、神戸市立博物館(同市中央区)で21日、内覧会があった。国や兵庫県、市が指定する貴重な50点が並び、文化財から地域の成り立ちをたどることができる。
同博物館は1983年と2007年に同名の特別展を開催。今回は「私たちにとって文化財とは」をテーマに、四つの章に分け、文化財の保護と継承の意義についてパネルで解説する。
同市西区の太山寺本堂にある四天王立像のほか、狩野内膳筆「南蛮屏風」など迫力のある展示物がそろう。和田岬砲台の立面図には細かなメモ書きが残され、石工や船大工といった職人が技術を結集して建設に臨んだ軌跡がうかがえる。
油井洋明館長は「展示物の大きさや力強さをじかに感じてもらい、地域の魅力を感じるきっかけにしてもらえれば」とあいさつ。中華同文学校の舞獅隊による舞も披露された。
9月10日まで。午前9時半~午後5時半(金、土曜は同7時半まで)。月曜休館。会期中展示替えあり。一般1400円。同館TEL078・391・0035(津田和納)