スウェーデンの伯爵・フェルゼンを演じる彩風咲奈さん=5日午後、宝塚市栄町1、宝塚大劇場(撮影・大田将之)
スウェーデンの伯爵・フェルゼンを演じる彩風咲奈さん=5日午後、宝塚市栄町1、宝塚大劇場(撮影・大田将之)

 宝塚歌劇雪組公演「ベルサイユのばら-フェルゼン編-」が6日、宝塚市栄町1の宝塚大劇場で幕を開けた。今年は初演から50周年の記念公演で、宝塚110周年も祝う。トップスター彩風咲奈(あやかぜ・さきな)さんの退団公演でもある。

 1974年、池田理代子さん原作の同名漫画を舞台化。観客動員数は累計500万人にのぼり、歌劇団を代表する名作の一つとなった。ファンが劇場に詰めかけるなど、「ベルばらブーム」を巻き起こした。

 フランス革命を背景に、王妃マリー・アントワネットとスウェーデンの青年貴族フェルゼンの悲恋、男装の麗人、近衛連隊長オスカルとその幼なじみアンドレの切ない恋を描く。初演から歌い継がれる「愛あればこそ」など、数々の名曲が作品を彩り、主演の彩風さんは愛を信じて行動するフェルゼンを堂々と演じた。

 初演でオスカルを演じ、今回、演技指導として携わる元トップスター、榛名由梨(はるな・ゆり)さんは「団員が稽古を通じてどんどんと成長し、自分の役をつかんでいた。大成功を予感している」と手応えを感じているそう。「組がワンチームとなり、初日に向けて盛り上がるのを感じてきた。ベルばらの歴史、彩風さんの集大成としてもふさわしい作品に仕上がった」と喜んでいた。

 8月11日まで。同31日~10月13日、東京宝塚劇場で。(小尾絵生)