「史上最低」と評される総理大臣、黒田啓介を演じる礼真琴=宝塚市栄町1、宝塚大劇場(撮影・風斗雅博)
「史上最低」と評される総理大臣、黒田啓介を演じる礼真琴=宝塚市栄町1、宝塚大劇場(撮影・風斗雅博)

 宝塚歌劇星組公演「記憶にございません!-トップ・シークレット-」が17日、宝塚市栄町1の宝塚大劇場で開幕した。三谷幸喜脚本・監督で2019年に公開された映画を舞台化。記憶を失い騒動を巻き起こす総理大臣をトップスター礼真琴(れい・まこと)が演じる。総理の妻役のトップ娘役、舞空瞳(まいそら・ひとみ)は本公演で退団する。

 支持率は一桁、史上最悪のダメ総理とされる黒田(礼)は、演説中に投げつけられた石が頭に当たり記憶喪失に。そのことはひた隠しにされ、職務は続行。アメリカ大統領の訪日で官邸に大騒動が起こる。

 潤色・上演台本・演出は石田昌也。宝塚では異彩とも言える政界コメディーだが、礼が芝居心を存分に発揮し、コメディエンヌぶりを見せつけた。

 続くショー「Tiara Azul-Destino-(ティアラ・アスール-ディスティーノ-)」は演出家竹田悠一郞の宝塚大劇場デビュー作。アルゼンチンのカルナバルが舞台のきらびやかなショーで、ダンスに定評のある礼・舞空のトップコンビを中心に、熱気あふれるステージを繰り広げた。

 9月22日まで。東京宝塚劇場公演は10月19日~12月1日。(小尾絵生)