色紙を調査した修復担当の横田直子さん(右)と担当学芸員の橋本こずえさん=神戸市中央区脇浜海岸通1、兵庫県立美術館
色紙を調査した修復担当の横田直子さん(右)と担当学芸員の橋本こずえさん=神戸市中央区脇浜海岸通1、兵庫県立美術館

 異国で活躍した画家の若き日の交流を、兵庫県立美術館(神戸市中央区)の学芸員らが1枚の色紙で裏付けた。戦争中の立場の違いから後年、仲たがいしたと考えられていた藤田嗣治と国吉康雄だが、「周辺にいた者やジャーナリストが描いた構図だったのでは」。色紙は第2次世界大戦前後の2人の足取りと、画家のコミュニティーを知る重要な資料になりそうだ。(津田和納)