一力遼天元
一力遼天元

 囲碁の第51期天元戦(神戸新聞社など新聞三社連合主催)5番勝負の第3局が9日、佐賀県唐津市の「おんくり唐津」で打たれ、午後4時46分、白番の一力遼天元(28)=棋聖、名人、本因坊=が、挑戦者の志田達哉八段(34)に182手までで中押し勝ちした。対戦成績3勝0敗で防衛し、3連覇(通算4期獲得)を果たした。

 一力は今年、棋聖戦など3棋戦でいずれもタイトル防衛に成功した後、今回の天元防衛で四冠を堅持し、タイトル獲得数を32に伸ばした。現在は第73期王座戦5番勝負で井山裕太王座(36)=碁聖=に挑戦し、1勝1敗のタイとしており、五冠目をうかがう。

 志田はプロ20年目で七大棋戦初挑戦だったが、タイトル奪取はならなかった。

【いちりき・りょう】1997年生まれ、宮城県出身。宋光復九段門下。2010年夏季入段(プロ入り)。20年、第45期碁聖戦で七大タイトル初獲得。同年、第46期天元戦でタイトル奪取。24年9月、国際棋戦の第10回応氏杯世界選手権で優勝。日本棋院東京本院所属。