地震でナシが落下する被害が出た農家の吉田親史さん=30日、熊本県氷川町
 地震でナシが落下する被害が出た農家の吉田親史さん=30日、熊本県氷川町

 震度7を観測した熊本県氷川町では、特産のナシやブドウが収穫直前に落下する被害が出た。高齢化が進む生産者からは、先が見通せない状況に「壊滅的。離農が進むのではないか」と悲鳴が上がる。

 激しい揺れで畑にうずくまると、実ったナシが次々と地面に落ちていった。氷川町の農家吉田親史さん(75)が、割れた果実を手に28日の地震を振り返った。手間暇をかけて育てたナシの9割が被害を受け、近くで生産しているブドウも棚に乗り上げたり、ちぎれて落ちたりした。「もう農業は続けられんかなと思った」

 30日、町内にある農業協同組合の施設に生産者らが集まり、対応を協議した。「収穫なしに高騰する肥料代をどう払うのか」「激甚災害の指定や支援がないと苦しい」。窮状を訴える声が相次いだ。