
夏休み、皆さんいかがお過ごしでしょうか。今回は読者の皆さまから頂いた質問に回答します。私の経験とこれまでに得た知識からの回答でございますので、その点はご了承ください。
◆「塾や学習教材などの費用対効果について詳しく知りたいです」

塾で渡す教材はあまり深く考えなくても、「授業→宿題→テスト」というサイクルの中での教材なので、先生の言う通りやっていればそれなりの効果が期待できます。一方、自分で購入した教材は「何のために取り組むのか」という目的を明確にして解き進めないと、思うような効果は出ないでしょう。また、教材を選ぶコツは、パッと見て6~7割は何となく解けそう、というのを目安にすることです。そして、自力で解けなかった問題が、その子のレベルアップに必要な“お宝”です。「自分の分からない問題を発見し、それをできるようにしてレベルアップするためにやるのだ」と意識すれば教材の効果は高まっていくでしょう。
◆「対面とオンライン授業で成績に差が出たり、傾向が出たりしますか?」

オンラインのメリットは、①普段は絶対に出会うことがない生徒と切磋琢磨できる②学習単元や難易度など、生徒のニーズに合わせて細かく授業を設定できる③保護者も授業内容を確認できる-などです。一方、デメリットとしては、①居眠りをしたり、授業を聞いているふりをして違うことをしていたりする姿を保護者が見てしまう②生徒の書いた答案が講師から見えにくい-ということが挙げられます。
創造学園では理科と社会の授業をオンラインで提供していますが、通知表の「5」を獲得した生徒の割合を見てみると、どちらの教科も、オンライン授業を受講している生徒の方が、受講していない生徒と比べて約13%高いです。学習意欲さえあれば、オンライン授業でも十分に力がつくという証だと思います。正直なところ、ある程度意識の高い生徒にすれば、往復の移動時間がカットされる分だけメリットが大きいかなと感じています。
◆「今春、中学に入学しました。部活が楽しいようで勉強はかなり適当です。1年生はそのくらいでいいのか、それとも1年生から気を抜かずに取り組んだ方がいいのか、教えてください」

部活が楽しいのは素晴らしいことですね。何かに打ち込む力は、受験の時に追い込む力となるので応援してあげてください。一方で、勉強を適当にしていいのか、というご心配もごもっともかと思います。受験生ほどの意識をもって取り組む必要はありませんが、決まった時間に学習する、テスト前はテスト勉強をしっかりとする、といった学習習慣を確立しておいた方がいいでしょう。勉強する目的は自分のやりたいことに出会うためです。そのようにお子さまに話をすれば、ある程度納得してくれるでしょう。また親が自ら勉強する姿を見せることも大切だと思います。私は子どもが動画を見ている横でわざと本を読んでいました。子どもはそのうちに勉強しに行きましたね。何かを学ぶことは一生続くので、大人がそうした姿勢を見せることも重要かと思います。
◆「親から見ると子どもがスマホに気を取られて勉強に集中できていないように感じますが、取り上げると逆効果ではないかとも思います。スマホとの上手な距離の取り方や学習への活用方法(学習アプリ以外で)を教えてください」

スマホとの関わりは「ルール作り」が重要だと思います。わが家では、①LINEは母親のアカウントで入り、友達にもそのように伝える②勉強するときは部屋に持って入らない③中学生は利用時間は21時までーなどの決まりを設けました。当時はかなりぶつぶつ言っていましたが、高校に入ってから「そっちの方が良かった」と言っていました。
また子どもにしたら自分は細かくルールを決められているのに、親は好きなようにスマホで遊んでいるのか、と思われるのは良くないことです。私はそのあたりをとても意識していました。だからYouTubeでも勉強になるような動画を見ることもしていました。見るかどうかわかりませんが、役に立ちそうな学習方法の動画は今でも共有しています。大切なのは子どもが自分でコントロールできるように、上手に親が関わってあげる、ということです。今の時代は、スマホがなければ大学の出欠確認、時間割提出もできないし、就活もできません。だから禁止ではなく、親子で一緒になって上手な付き合い方を考えるべきではないでしょうか。
◆「2学期の内申点(特に副教科)を上げるために、今からできることがあれば具体的に教えてください」(中学3年生の保護者)

まずは夏休みの課題の提出ですね。私が中学生の時、美術の先生が全員の課題の絵を見せながら講評したことがありました。その時、私の絵について「よくそこまでわかるな」と感じたのが印象に残っています。学校の先生はその提出物を見ればどのような気持ちを込めてやってきたのかが大体わかるものです。通知表を上げたいのなら「上げたい!」という気持ちを込めて課題に取り組みましょう。
私が副教科に関して、自分の生徒に話してきたことは、①先生に自分の課題を直接聞きに行く②その課題をクリアしようと心を込めて夏休みの課題を仕上げる③その科目の先生とのコミュニケーションを増やす④2学期の提出課題を丁寧に仕上げる⑤期末考査をできるだけ良い点をとるーの5点です。自分の姿勢を変えることで、それが相手に伝わり、相手の評価を変える可能性が生じます。今からでもできることは十分にあります。がんばってください。
今回は読者の皆さまのご質問に回答するという今までにはない形式でしたがご期待に添えられたでしょうか。何をしても正解はこれだけ、ということはありません。一人ひとりの性格、これまでの学習量、生活状況が違うので、ぜひお子さまとご一読したうえで話し合ってください。やるのはお子さまです。お子さま抜きでいろいろと案を練っても上手くいきません。悩んでおられる方は、親の気持ちを伝えながらお子さまにとってより良い道を共に模索することが重要だと思います。まだ夏休みは1か月ほど残っており、できることもたくさんあります。2学期に最高のスタートが切れるように願っています。
<執筆者>株式会社創造学園常務取締役・手嶋孝紀
兵庫県を中心に100教室以上を展開する株式会社創造学園の総合進学塾エディック・創造学園にて教室責任者、学区責任者、研修、教務など、あらゆる部署を歴任し、教育現場から経営まで幅広い経験を積む。現在は常務取締役として教務のみならず会社全体を統括しながらも、「教務のトップである限り現場を離れない」という信念を貫いている。どれほど多忙でも教壇に立ち、生徒と共に学ぶ姿勢を崩さない。その現場での気づきが、新しい教材や指導法の開発へとつながり、創造学園全体の教育力向上を牽引している。
























