水越浩士さん
水越浩士さん

 神戸製鋼所(神戸市中央区)の元社長で、神戸商工会議所会頭を務めた水越浩士(みずこし・こうし)さんが11月25日、老衰のため亡くなった。87歳。広島県出身。家族葬を行った。遺族の意向により弔問や弔電、香典は辞退する。神戸製鋼所も社葬やお別れの会を開かない。連絡先は神戸製鋼所総務・CSR部総務グループ秘書チームTEL03・5739・7000

 東大経済学部を卒業後、1961年に神鋼に入社し、専務、副社長などを経て99年に社長に就いた。製鉄所などが大きな被害を受けた95年の阪神・淡路大震災の後遺症と、バブル崩壊後の不況に直面。電力卸売り事業の本格化や事業部門の再編などの収益改善に取り組み、2004年3月期に6年ぶりに復配を果たした。同年4月に会長となった。

 04年11月に神戸商工会議所会頭に就き、10年まで2期6年を務めた。在任中、都市の魅力向上や中小企業の経営支援をけん引。05年から10年まで関西経済連合会副会長を兼務し、06年に開港した神戸空港の運用規制緩和など交通網の充実を訴えた。会頭退任後は神戸国際会館(神戸市中央区)社長などを務めた。