決算
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 兵庫県内に本社を置く上場企業の2026年3月期決算発表が30日から本格化する。5月15日までに61社が公表を予定。中東情勢の緊迫化で世界経済の先行きに不透明感が強まる中、各社が示す27年3月期の業績予想や経営者の発言に注目が集まる。

 神戸新聞社の集計では、4月17日にアジュバンホールディングス(神戸市中央区)が公表を終え、30日には大和工業(姫路市)と兵機海運(神戸市中央区)が発表を予定する。大型連休明けの5月11日に神戸製鋼所(同)、翌12日に川崎重工業(同)が続き、14日はシスメックス(同)や上組(同)など、期間中で最も多い21社が計画している。15日が最終日となり、グローリー(姫路市)など10社が予定する。

 25年9月中間決算では、純損益が前年同期から改善した企業が52%に上った。生成人工知能(AI)向けの半導体関連が好調だった。米国の関税政策による影響は想定を下回り、26年3月期予想では62%が純利益の増加や純損益の黒字転換を見込んでいた。

 日銀神戸支店(神戸市中央区)が今月1日に発表した3月の県内企業短期経済観測調査(短観)によると、全産業の業況判断指数(DI)がプラス21と、昨年12月の前回調査から1ポイント改善した。ただ、中東情勢悪化を懸念し、先行きは9ポイント悪化のプラス12となった。

 日本総合研究所関西経済研究センターの藤山光雄所長は、27年3月期の見通しについて「中東情勢に伴うエネルギー価格の上昇や、ナフサ(粗製ガソリン)などの供給制約が、運輸や化学、ゴム製品などの業種を中心に下押し要因となる可能性がある」と指摘。「各社が価格転嫁や効率化、省エネを進め、コスト高の影響を抑えられるかが鍵になる」とした。(大島光貴)