環境省などのレッドリストで準絶滅危惧種に指定されているニホンイシガメが、兵庫県姫路市田寺8の認定こども園「幼児学舎子どもライブラリー」でベビーラッシュを迎えている。8月下旬ごろから約30匹が続々と生まれ、園児も成長を見守っている。
ニホンイシガメは日本固有種。国内の固有種や在来種は、1950年代に米国から輸入されたアカミミガメの大繁殖などが原因で個体数を減らしている。
同園では12年ほど前から、保護者から譲り受けるなどしてニホンイシガメの飼育を始め、成体9匹が園庭の一角で飼われている。子亀は毎年数十匹生まれ、亀好きの職員や園児らに引き取られている。
透明のケースに入れられた子亀は手足を盛んに動かし、園児も興味津々。登園後に保護者と離れて泣いてしまった園児も、子亀を見ると泣きやむことが多いといい、赤ちゃん亀ながら「ベビーシッター」の役割も果たしているという。
武村育(はぐむ)ちゃん(6)は「大人の亀は甲羅が堅くてかっこいいし、赤ちゃんの亀は手足がバタバタしてかわいい」とほほ笑む。(真鍋 愛)