神戸地裁姫路支部=姫路市北条1
神戸地裁姫路支部=姫路市北条1

 兵庫県姫路市内の会社事務所で2024年6月、同僚の男性を殴って死なせたとして、傷害致死罪に問われた会社員の男(28)=同県明石市=に対する裁判員裁判の判決公判が15日、神戸地裁姫路支部であり、馬場嘉郎裁判長は懲役6年(求刑懲役8年)を言い渡した。

 判決によると、男は24年6月5日夜、姫路市の建設会社事務所で、会社の後輩男性=当時(28)=の顔を複数回殴るなどの暴行を加え、翌6日に急性硬膜下血腫などで死亡させた。

 弁護側は、男性に事件前から頭部に硬膜下血腫があり、軽い衝撃でも死に至る「セカンドインパクト症候群」があったとして、暴行と死亡に因果関係はないと主張していた。これに対し、馬場裁判長は、司法解剖を担当した医師らの見解を採用。顔面の殴打で頭部が左右に揺れたことなどが原因で急性硬膜下血腫が生じ、続発する脳腫脹で死亡に至ったと認定した。

 量刑理由について、男が強い暴行を繰り返し加えた上、救急通報をせずに男性を放置した点を指摘し、「結果は誠に重大」とした。携帯電話の検索履歴の削除や同僚との口裏合わせなど、証拠隠滅を図ったことも踏まえ、「刑事責任は相当に重い」と結論づけた。