聖徳太子がまとったとされる日本最古のけさを再現した衣のお披露目式が25日、神戸市須磨区須磨寺町4の須磨寺であった。「糞掃衣(ふんぞうえ)」と呼ばれるけさで、専門家の協力を得て実物に忠実な復元を目指し、のべ約千人の参拝者が祈りを込めて縫い合わせた。同寺の本堂で営まれた法要で完成を祝った。(長沢伸一)
糞掃衣は本来は捨てられるような布の端切れを洗い、重ね合わせて縫う。聖徳太子がまとったとされる衣は麻製で、横2メートル66センチ、縦1メートル43センチ。東京国立博物館に所蔵されているが、欠損している箇所も多い。
復元は般若寺(山口県)の住職だった福嶋弘昭さんが計画していたが、昨年1月に急逝。親交があった須磨寺の小池陽人寺務長(37)が、恩返しにと引き継いだ。
昨年7月から「令和の糞掃衣プロジェクト」がスタート。奈良国立博物館の主任研究員と大阪のアパレル・繊維メーカーが監修し、布には須磨寺のサクラ、高野山のスギやヒノキの倒木や剪定(せんてい)の際に出た端材から作った「樹木布」を採用した。けさを頭からまとった僧侶の姿(3カ所)も最古のけさと同じ場所に再現した。
参拝者に縫い合わせへの参加を呼びかけ、約千人が子どもの健康などの願いを込めて針を通した。
お披露目式にはバイオリンや琴の奉納演奏もあり、約200人が参列。厳かな雰囲気の中、小池さんが糞掃衣を身にまとった。法要後には、小池さんの呼びかけで多くの参拝者が衣に触れた。
衣は須磨寺で保管し、音楽法要祭や法話会などの際に着用するという。小池さんは「糞掃衣を通してたくさんのご縁が生まれた。思いを受け止めながら祈り続けていきたい」と心を込めた。























