情報提供を呼びかけるビラを配る三木署員ら=神戸電鉄志染駅
情報提供を呼びかけるビラを配る三木署員ら=神戸電鉄志染駅

 兵庫県三木市志染町の民家で住人の嘉戸光江(てるえ)さん=当時(77)=が殺害された強盗殺人事件は9月30日、未解決のまま発生から21年を迎えた。捜査本部に寄せられた情報は3年連続で0件。長い年月が経過し、事件の風化が進む。

 2004年9月30日午後8時40分ごろ、1階居間で嘉戸さんが亡くなっているのを帰宅した息子が見つけ、通報。嘉戸さんは粘着テープで口をふさがれ、両手両足を縛られていた。目立った外傷はなく、死因は窒息死。たんすの引き出しなどが荒らされており、自宅裏の勝手口に鍵はかかっていなかった。

 同年は、3月に俳優のいかりや長介さんが死去し、12月には携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」などが発売された年。捜査本部への情報提供は21年の2件が最後となっている。

 三木署と県警捜査1課の計14人は30日夕、神戸電鉄志染駅(兵庫県三木市志染町西自由が丘1)周辺でビラ500枚を配り、情報提供を呼びかけた。

 三木署の藤本達也刑事課長は「一刻も早く犯人が逮捕できるよう捜査を継続している。家庭でも話題にし、少しでも違和感を抱く情報があれば提供してほしい」と話している。同署捜査本部TEL0794・82・0110(小西隆久)