兵庫県三田市の特産「三田ピーマン」の出荷が最盛期を迎えている。つやのある深い緑や、肉厚で苦みが少ないのが特徴で、青果市場でも高い評価を得ている。10日には生産者らが集まり、形や大きさなどの規格を確認する「目慣らし会」が開かれた。(黒田耕司)
三田ピーマンは50年以上前から栽培が行われている。気温が下がる夜に実を大きく膨らませるため、寒暖差の大きい三田は栽培に適しているという。市内の学校給食でも提供されている。
現在はJA兵庫六甲三田野菜・産直の会「ピーマン部会」に所属する市内の農家28人が生産。昨年度は約55トンを収穫した。ピーマンを各農家が手作業で袋詰めするのもこだわり。一つ一つ選別しながら隙間なく袋に入れることで、輸送中などに揺れて傷つくのを最小限に抑えている。
「パスカルさんだ一番館」(同市川除)であった目慣らし会には生産者ら約20人が参加し、規格サイズや色づき、変形の許容範囲について確認。梅雨入りが遅れるなど天候不順もあったが生育状況は順調といい、出荷先の大阪の市場関係者にも好評だった。
ピーマン部会長の小林伯夫(のりお)さん(50)は「ピーマンが苦手な子どもでも食べやすいのが魅力。夏はバーベキューをする機会も増えると思うが、丸焼きにして食べるのがおすすめ」と話している。11月上旬ごろまで、パスカルさんだ一番館などで販売している。同館TEL079・563・7744