中国自動車道山崎インターチェンジ(IC)の高架下通路の天井や壁面を描画した植田志保さん=宍粟市山崎町中広瀬
中国自動車道山崎インターチェンジ(IC)の高架下通路の天井や壁面を描画した植田志保さん=宍粟市山崎町中広瀬

 「暗い、汚い」という印象があった中国自動車道山崎インターチェンジの高架下通路(宍粟市山崎町中広瀬)が、美術作家植田志保さん(38)=同市一宮町=の手で生まれ変わった。宍粟市から依頼され、市民らから寄せられた「大切な言葉」「好きな植物」を基にデザイン案を膨らませ、天井や壁面に色鮮やかな動植物や風景を描画。「通った人がほっと安心できる場所になれば」と期待を寄せる。(村上晃宏)

 植田さんは龍野高校を卒業後、京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)で空間演出に関するデザインを学んだ。15年ほど前から、対話しながら即興で描画する手法を確立。2019年には、東京のJR池袋駅にある歩行者用トンネル「ウイロード」の壁画を描いた。

 同通路は1975年から利用が始まり、高速バスの停留所に続く道として使われてきた。老朽化が進んでおり、市からの依頼を受けて植田さんがリニューアルの取り組みを開始。市民らから聞き取った宍粟のイメージなどを基に、構想を練った。