能登半島地震で大きな被害を受け、上下水道の復旧作業が今も続く石川県珠洲市で、兵庫県養父市から派遣されたランドリー車が活躍している。現在も80人ほどが避難生活を送る宝立小中学校(珠洲市宝立町鵜飼)に設置され、洗濯乾燥機を無料で使える。住民が列をつくることもあり、約3カ月で延べ約4500人が利用した。地震直後は山間部の湧き水で服を洗っていた人もおり「洗濯の悩みが解消された。本当にありがたい」と喜んでいる。
ランドリー車は、養父市の運送会社「山本運輸」が所有しており、コイン式の洗濯乾燥機9台を搭載。東日本大震災の被災地に向け物資を届けた経験もある山本洋介社長が、被災地での活用も念頭に昨年運用を始めた。普段は地元の道の駅などで使用されている。
同社は養父市と災害の発生を想定した協定を結んでいる。今回は関西広域連合による支援の一環で、養父市を通じて兵庫県の依頼を受け、1月22日に珠洲市に向け出発した。