世界104の国と地域から約1100人のパラアスリートが神戸に集うパラ陸上の世界選手権がまもなく開幕する。会場となるユニバー記念競技場(神戸市須磨区)のバックスタンド最上段に聖火台がある。
その名の通り、同競技場は学生の五輪と呼ばれるユニバーシアード神戸大会(1985年)の前年秋に完成。メイン会場として開閉会式や陸上競技が行われ、89年のフェスピック(極東・南太平洋身体障害者スポーツ大会)でも期間中はともされた火が、アスリートたちを照らしてきた。
完成から40年の節目の年に開かれる久しぶりの国際大会。今回の世界パラ陸上で火はともされないが、数々の熱闘を見守ってきたスタジアムのシンボルはきっと、パリの聖火の下を目指す選手たちの背中を押してくれるはず。(長嶺麻子)