兵庫県の斎藤元彦知事に対する告発文書問題で、県議会の全議員86人が、知事に対する不信任決議案を19日の定例会初日に共同提出する。不信任案の可決は確実視されており、事態は大きな局面を迎える。斎藤知事が告発文書を「うそ八百」と断じた3月の記者会見から、まもなく半年。県内の有権者に聞くと、知事に不信感を抱く一方で議会の対応にも疑問視する声があり、停滞する県政に厳しい見方がうかがえた。(まとめ・久保田麻依子)
「少子化対策など早急にすべき議論を横に置いて、連日知事の話ばかり。県政が止まっているのは問題だ」と怒りをにじませるのは、赤穂市のパート大河内孝子さん(39)。1歳の長男がおり、若い知事になって子育て支援などに力を入れてくれると期待していた。告発に対しては「まっすぐに受け止め、(処分を急がず)第三者委員会で調査してもらうなどしたら良かったのでは」と残念がる。
告発文書は、元西播磨県民局長が3月中旬に匿名で報道機関などに送付。5月7日付で停職3カ月の懲戒処分を受け、7月に死亡した。自死とみられる。
























