けがや病気の際、救急車を呼ぶべきかの判断や医療機関の案内をしてくれる「救急相談ダイヤル(#7119)」。利用可能な地域が拡大し、30都府県が全域で展開する。だが、兵庫県内で導入しているのは神戸、芦屋、姫路の3市のみ。救急の逼迫(ひっぱく)回避に一定の効果が見込まれるが、広がらないのはなぜか。(竜門和諒)
■緊急時は119番に転送
「呼びかけたらしっかりお母さんの方を見てくれますか」「激しい吐き気や嘔吐(おうと)がありますか」
平日の午後、3市の対応を行う神戸市内の#7119コールセンター。ひっきりなしに電話が鳴り、幼児が高熱を出したという母親の問い合わせに相談員が応じていた。落ち着いた声で症状を確認し、緊急度は高くないと説明。受付時間内に病院を受診するよう案内した。