手作業で塗り直し作業が進む鉄人28号のモニュメント=神戸市長田区若松町6(撮影・大田将之)
手作業で塗り直し作業が進む鉄人28号のモニュメント=神戸市長田区若松町6(撮影・大田将之)

 神戸市長田区の名物となっている巨大モニュメント「鉄人28号」のお色直しが、職人たちの手によって進められている。足場に囲まれた鉄人は、丁寧な塗装作業でかつての輝きを取り戻そうとしている。

 鉄人28号は神戸市出身の漫画家、故横山光輝さんの作品。モニュメントは阪神・淡路大震災の復興のシンボルとして、2009年にJR新長田駅近くの若松公園に完成した。高さは約15メートル、重量は50トンもある。

 塗り替え作業は16年以来2度目となる。モニュメントを建設した北海鉄工所(大阪府岸和田市)が塗装を担当し、手作業でさび止めを施した後、深い青色の塗料を3回重ね塗りしているという。

 管理するKOBE鉄人プロジェクトの岡田誠司さんは「地元住民から『きれいにしてあげて』という声が多くあった。完成すればまち全体で祝いたい」と笑顔を見せた。

 3月20日午前11時半から塗り直しの完了を祝うイベントが開かれる予定で、地域の飲食店が屋台を並べる。(村上貴浩)