次々と水揚げされるイカナゴのシンコ=12日午前、姫路市白浜町、妻鹿漁港(撮影・辰巳直之)
次々と水揚げされるイカナゴのシンコ=12日午前、姫路市白浜町、妻鹿漁港(撮影・辰巳直之)

 瀬戸内に春を告げるイカナゴのシンコ(稚魚)漁が12日、播磨灘で解禁された。兵庫県水産技術センター(明石市)が9年連続の不漁予報を出す中、漁獲量は1日限りで漁を終えた昨年より上向いたが、例年の半分以下と不漁傾向は変わらなかった。漁港の取引では、1籠(約25キロ)で約20万円の過去最高値も付いた。播磨灘の漁業者らは13日も出漁予定。

 例年同時期に出漁する大阪湾では、資源保護のため2年連続の休漁となった。

 夜明け前、林崎漁業協同組合(明石市)からは8隻が漁に出た。漁師らは日の出とともに網を投げ込み、午前10時までに林崎漁港に帰港。この日の水揚げは7籠にとどまり、取引価格は1籠約20万円と過去最高となった。

 約5年前には200籠超が水揚げされたのに比べて寂しい初日に。同漁協の久留嶋継光指導課長(35)は「例年より少なく心配。漁業者とともに海底の栄養分をかき出す海底耕運や施肥など海の栄養を増やす努力を続けたい」と話した。

 妻鹿漁港(姫路市)では午前8時半ごろから、沖に出ていた漁船が続々と姿を見せた。仲買人らは届いたばかりのシンコの品定めを続けた。

 県漁業協同組合連合会(明石市)によると、この日の主要4漁協の漁獲量は前年解禁日の約1・6倍だったが、2年前と比べると4割足らずにとどまった。

 播磨灘の漁業者らは13日、2日間の漁獲量などを基に今季の漁期を決める協議を開くという。(三宅晃貴)