今夏の参院選兵庫選挙区(改選数3)で、前明石市長の泉房穂氏(61)が無所属で立候補する意向を固めたことが21日、分かった。泉氏は神戸新聞の取材に対し、立候補を検討していると認め、「来週にも態度を表明したい」と話している。
泉氏は明石市出身。東京大学教育学部を卒業後、NHK職員や弁護士などを経て、2003年の衆院選に民主党公認で兵庫2区から立候補し、比例で復活当選。05年の衆院選で落選後は弁護士活動などをし、11年の明石市長選に初当選した。子育て支援策に力を入れ、同市の人口を増加に転じさせた。3期12年務め、23年4月に退任した。
明石市長として発言内容がたびたび問題になり、攻撃的ともとられる言動は市議会や近隣自治体との対立も招いたが、思い切った少子化対策などの施策は全国から注目を集めた。退任後はコメンテーターとしてテレビやラジオに多数出演している。
関係者によると、泉氏は参院選兵庫選挙区に無所属で立候補し、複数の政党、団体が推薦するなどの支援を検討しているという。
今夏の兵庫選挙区では、自民党現職の加田裕之氏(54)と公明党現職の高橋光男氏(48)が改選を迎えるほか、参政党新人の藤原誠也氏(36)が立候補を表明。昨年11月の兵庫県知事選で落選した前参院議員の清水貴之氏(50)も日本維新の会から立候補する方向で調整している。