石川県七尾市中島町で続く国重要無形民俗文化財「お熊甲(くまかぶと)祭」が8月、大阪・関西万博の会場で披露される。能登半島地震で被災した住民と一緒に長さ約20メートルもの旗を担ぐのは、支援を続ける神戸のボランティアたちだ。地震発生から7月1日で1年半。復興はまだ見通せないが、培った絆を胸に再会を心待ちにしている。
お熊甲祭は、七尾市中島町の神社で約400年続く秋の大祭。地域ごとに「枠旗(わくばた)」と呼ばれる巨大な旗を担ぐのが特徴で、旗を地面近くまで傾ける大技「島田くずし」で知られる。
NPO法人「CODE海外災害援助市民センター」(神戸市兵庫区)の吉椿雅道事務局長(57)は2009年以降、七尾市中島町の小牧(おまき)地区から毎年のように祭りに参加する。