味わい深いあられなどが並ぶ店内。原料米の不足や値上がりの影響が続く=神戸市中央区元町通5、吾妻屋(撮影・大田将之)
味わい深いあられなどが並ぶ店内。原料米の不足や値上がりの影響が続く=神戸市中央区元町通5、吾妻屋(撮影・大田将之)

 「令和の米騒動」を巡る影響が、もち米を原料とするおはぎやあられなど、地域で長年親しまれてきた味に影を落としている。2023年産の不作をきっかけに、原料米は不足し、仕入れ値も上がっているという。昨年来のコメ不足で、農家が生産を主食用のうるち米などに切り替える動きもあり、原料米の調達や価格上昇への懸念が強まる「泣きっ面に蜂状態」。町の名店や地元企業の苦悩が続く。

 おはぎなどを買う客の行列ができる「ナダシンの餅」。1937年創業で神戸市灘区などに店を構え、国産のもち米を使って丁寧に手作りしてきた。

味わい深いあられなどが並ぶ店内。原料米の不足や値上がりの影響が続く=神戸市中央区元町通5、吾妻屋(撮影・大田将之)