20日投開票の参院選兵庫選挙区は、旧民主党が分裂して以降初めて、事実上立憲民主党と国民民主党が議席を争う構図となった。立民県連が無所属候補を推薦し、国民が公認候補を立てたためだ。両党は当初描いた共闘の枠組みが立ち消えになり、支援団体の連合兵庫は異例となる2人の推薦を決定。両陣営は「目指すのは兵庫での与党過半数割れ」とするが、労組票が割れるのは必至でリスクも抱えている。(井上太郎)
参院選の公示を3日後に控えた6月30日夜、神戸市中央区。連合兵庫の参院選決起集会で、幹部が「労働者の立場の議席を取り返す」と気勢を上げた。
壇上には、兵庫選挙区に立候補を予定していた2人。国民公認の新人多田ひとみ氏(45)と、立民県連が推薦する無所属新人で前明石市長の泉房穂氏(61)が、並んで拳を突き上げた。