調査報告書の内容について会見する第三者委員会のメンバー=19日午後、神戸市中央区東川崎町1、市総合教育センター
調査報告書の内容について会見する第三者委員会のメンバー=19日午後、神戸市中央区東川崎町1、市総合教育センター

 神戸市立中学校でいじめ被害を訴えていた3年の男子生徒=当時(15)=が2023年に自死した問題で、神戸市教育委員会が設置した第三者委員会(羽下大信委員長)は19日、容姿に関する発言など2件のいじめを認定するなどした調査報告書を公表した。ただほかに進路や家庭、学校など複数の要因も重なり、いじめと自死との直接的な関連性の判断は困難とした。

 報告書によると、生徒側は1年時から被害を学校に伝えていたという。2年から欠席が増え、23年10月に亡くなった。市教委は死後にいじめ重大事態と認定し、24年1月、弁護士や臨床心理士らでつくる第三者委を設置した。

 第三者委は、生徒側の訴えを確認できた発言や暴行、無視など8件のうち、同級生から「太っている」などと言われた▽昼休みのボール遊びでボールを回してもらえなかった-の2件をいじめと認定。ほかは「発生時の調査が不十分で判断できない」などとした。

 学校について、不登校が長期化した2年生の12月までには「重大事態を疑い、外部の専門家を含む組織的な調査や対応が必要だった」と指摘。情報共有を欠き、対応が担任任せになっていた点も問題視した。

 報告書を受け取った福本靖教育長は「提言をしっかり受け止め、安心して生徒たちが過ごせる学校づくりにまい進する」とコメント。男子生徒の母親(53)は「学校が息子の悩みを早く共有してくれていれば」と悔しさをにじませた。(那谷享平、広畑千春)